最終更新:ID:UCSBG5qK8A 2016年11月19日(土) 11:06:47履歴
師匠との鍛練も終わった…さぁどうしようかな…ん?
帰り道にふと工房の方からカーンカーンと何かを打ち鳴らす音が聞こえる。
???「…………」
覗いてみると、倉庫に埋もれていたであろう武器のメンテナンスをしているマイケルさんであった。
マイケル「ん…?ラッドか、どうしたこんなところへ、武器に不具合でもでたか?」
いや、音が聞こえて覗いて見ただけ、と伝えると彼は苦笑して言葉を溢す。
マイケル「そうか、こんなところ見ても面白かぁないと思うがね。まぁ来たのなら調度いい、その小刀を貸してみろ」
?あぁ、自分の武器の事か、と思い外して彼に渡す、どうだろう…若干の違和感を感じるぐらいだが。
マイケル「手入れはされてあるな…だが、僅かに刀身と柄の部分に緩みを感じる、少し待ってろ」
そう言うとものの数十分で返ってきた、受け取った小刀を試しに取り回してみる、うん、違和感が消えた。
使用者として恥ずかしいことだがそれよりお礼だ、このお陰で自分は不覚を取らなくて済んだかもしれないのだから。
マイケル「気にすんな、物のついでだ。」
少し恥ずかしそうに笑うのでこちらも、それでもありがとうと返しておく、すると
マイケル「お、それなら今度美味い酒でもくれよ。最近、島の住民達と飲んでるせいか減りが早いんだ」
お互い笑い合って今度調達してくると約束したおいた。
工房から出て、日光で若干目が眩む。
そういえばそろそろ正午か…食堂か、たまには外で弁当でもいいかな…
考えながら歩いていると。
???「おや、ながら歩きは危険ですよ?3」
???『どうしたの?あら、ラッドさんこんにちは』
???『ラッド君じゃない、今日はペンギンなのね』
御三方、ホルスさん、チガヤさん、ベルカナさん夫妻達であった。
戦闘面では連携を取り合い、お互いをフォローしあう戦い方は彼らが頭ひとつ抜けているだろう。
特にホルスさんことホルっさんは全体の指揮も兼ね合って動いている。
ともあれ挨拶を返し、三人はどちらに?と聞いてみる。
ベルカナ『んー?ホルスの仕事が休憩がてら三人でご飯でもどうかなーってね』
チガヤ『中々三人の休憩が重なることもないですからね』
ホルス「そういうことです、お弁当を持って草原で食べようかと話していたんです。よかったら3もどうです?二人が作ってくれたお弁当は美味しいですよ?」
笑いながら弁当のレパートリーを言うんホルっさんに、後ろで若干照れながら聞いている二人を見て苦笑する、流石に夫婦の団欒を崩さない程に空気は読めるので丁重に断っておいた。
ホルス「そうですか〜、それは残念。3はこのあとは?」
何も考えて無かったが、とりあえず拠点で雑用でもしておこうかと考えていた。
ベルカナ『休みの日でもがんばり屋だねーラッド君は、どれ、おねーさんが抱き締めてやろうか!』
チガヤ『義姉さんたら…』
ジリジリとベルカナさんと間合いを取る、まぁやらないとわかっていても警戒はする。
ホルス「くすくす……ベルカナもそこまでにして、3も困っているでしょう?」
チガヤ『ホルスの言う通りですよ義姉さん、ラッドさんもごめんなさいね?』
ベルカナ『ちぇー、久し振りにペンギンラッド君をモフろうかと思ったのに。ま、時間も少ないしまた今度だね!』
仲睦まじい夫婦である。
ホルス「では、私たちはこれにて、また夜にでも会いましょう」
チガヤ『それではラッドさん、良い休日を』
ベルカナ『またねーラッド君』
夫妻と別れて思う、この島で出会い、愛を育む……
方舟に乗らなければ会うことも無かったかもしれない、こうして島に居る事が現実な以上考えることが無駄な想像だとは分かっているが。
"邪魔だぁ!!尖兵ごときが俺の邪魔をするんじゃねぇ!!"
"ーーーーーーーーーーー"
"やっと見つけた…見つけたぞ神よ…!"
"今となっては復讐か自殺かなぞどうでもいい!俺が死ぬか!お前が死ぬか!ここで俺の全てを終わらせてやる!"
ふと記憶の断片を取り出してみる。
かつての自分は…村が滅ぼされてからの自分はそれしか思い浮かばなかった。
それが今はどうだ?
先日、片羽さんに言われた事を思い出す。
"それにしては今が一番幸せだって顔をしてるけど"
そうだ、幸せだ。
弱い自分はその幸せが怖い。
ただただ弱点を増やしただけではないかと自問してしまう。
只之さんが言った
"死にたいのなら恋人なんかつくるもんじゃねぇよなぁ…"
その通りだ、自分が生きたいのか死にたいのかもあやふやになっている。
俺はどうしたい?救いたい?ヒーローになりたい?それとも生きたいからトゥーを利用しているのか?
何度も同じ思考を繰り返して中断する。
我ながら女々しい人間である。
まただ……やめよう。
少なくとも今は創造神とその後ろに居る何かをなんとかしなければならない。
トゥーの事も……まだまだ死ねないし生きていかなければならないのだ。
それよりも大きい問題がある。
今日の昼食はどうしようかな?
to be continued……
帰り道にふと工房の方からカーンカーンと何かを打ち鳴らす音が聞こえる。
???「…………」
覗いてみると、倉庫に埋もれていたであろう武器のメンテナンスをしているマイケルさんであった。
マイケル「ん…?ラッドか、どうしたこんなところへ、武器に不具合でもでたか?」
いや、音が聞こえて覗いて見ただけ、と伝えると彼は苦笑して言葉を溢す。
マイケル「そうか、こんなところ見ても面白かぁないと思うがね。まぁ来たのなら調度いい、その小刀を貸してみろ」
?あぁ、自分の武器の事か、と思い外して彼に渡す、どうだろう…若干の違和感を感じるぐらいだが。
マイケル「手入れはされてあるな…だが、僅かに刀身と柄の部分に緩みを感じる、少し待ってろ」
そう言うとものの数十分で返ってきた、受け取った小刀を試しに取り回してみる、うん、違和感が消えた。
使用者として恥ずかしいことだがそれよりお礼だ、このお陰で自分は不覚を取らなくて済んだかもしれないのだから。
マイケル「気にすんな、物のついでだ。」
少し恥ずかしそうに笑うのでこちらも、それでもありがとうと返しておく、すると
マイケル「お、それなら今度美味い酒でもくれよ。最近、島の住民達と飲んでるせいか減りが早いんだ」
お互い笑い合って今度調達してくると約束したおいた。
工房から出て、日光で若干目が眩む。
そういえばそろそろ正午か…食堂か、たまには外で弁当でもいいかな…
考えながら歩いていると。
???「おや、ながら歩きは危険ですよ?3」
???『どうしたの?あら、ラッドさんこんにちは』
???『ラッド君じゃない、今日はペンギンなのね』
御三方、ホルスさん、チガヤさん、ベルカナさん夫妻達であった。
戦闘面では連携を取り合い、お互いをフォローしあう戦い方は彼らが頭ひとつ抜けているだろう。
特にホルスさんことホルっさんは全体の指揮も兼ね合って動いている。
ともあれ挨拶を返し、三人はどちらに?と聞いてみる。
ベルカナ『んー?ホルスの仕事が休憩がてら三人でご飯でもどうかなーってね』
チガヤ『中々三人の休憩が重なることもないですからね』
ホルス「そういうことです、お弁当を持って草原で食べようかと話していたんです。よかったら3もどうです?二人が作ってくれたお弁当は美味しいですよ?」
笑いながら弁当のレパートリーを言うんホルっさんに、後ろで若干照れながら聞いている二人を見て苦笑する、流石に夫婦の団欒を崩さない程に空気は読めるので丁重に断っておいた。
ホルス「そうですか〜、それは残念。3はこのあとは?」
何も考えて無かったが、とりあえず拠点で雑用でもしておこうかと考えていた。
ベルカナ『休みの日でもがんばり屋だねーラッド君は、どれ、おねーさんが抱き締めてやろうか!』
チガヤ『義姉さんたら…』
ジリジリとベルカナさんと間合いを取る、まぁやらないとわかっていても警戒はする。
ホルス「くすくす……ベルカナもそこまでにして、3も困っているでしょう?」
チガヤ『ホルスの言う通りですよ義姉さん、ラッドさんもごめんなさいね?』
ベルカナ『ちぇー、久し振りにペンギンラッド君をモフろうかと思ったのに。ま、時間も少ないしまた今度だね!』
仲睦まじい夫婦である。
ホルス「では、私たちはこれにて、また夜にでも会いましょう」
チガヤ『それではラッドさん、良い休日を』
ベルカナ『またねーラッド君』
夫妻と別れて思う、この島で出会い、愛を育む……
方舟に乗らなければ会うことも無かったかもしれない、こうして島に居る事が現実な以上考えることが無駄な想像だとは分かっているが。
"邪魔だぁ!!尖兵ごときが俺の邪魔をするんじゃねぇ!!"
"ーーーーーーーーーーー"
"やっと見つけた…見つけたぞ神よ…!"
"今となっては復讐か自殺かなぞどうでもいい!俺が死ぬか!お前が死ぬか!ここで俺の全てを終わらせてやる!"
ふと記憶の断片を取り出してみる。
かつての自分は…村が滅ぼされてからの自分はそれしか思い浮かばなかった。
それが今はどうだ?
先日、片羽さんに言われた事を思い出す。
"それにしては今が一番幸せだって顔をしてるけど"
そうだ、幸せだ。
弱い自分はその幸せが怖い。
ただただ弱点を増やしただけではないかと自問してしまう。
只之さんが言った
"死にたいのなら恋人なんかつくるもんじゃねぇよなぁ…"
その通りだ、自分が生きたいのか死にたいのかもあやふやになっている。
俺はどうしたい?救いたい?ヒーローになりたい?それとも生きたいからトゥーを利用しているのか?
何度も同じ思考を繰り返して中断する。
我ながら女々しい人間である。
まただ……やめよう。
少なくとも今は創造神とその後ろに居る何かをなんとかしなければならない。
トゥーの事も……まだまだ死ねないし生きていかなければならないのだ。
それよりも大きい問題がある。
今日の昼食はどうしようかな?
to be continued……
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