【妖精(フェアリー原種)】
物質(マテリアライズ)化した霊体(アストラル)生命体
霊体(アストラル)10割で構成されているが、構成物質以外は他の物質生命体とほとんど変わらない
心臓はなく、代わりに『核』と呼ばれる霊体情報を司る器官が存在している
妖精は上記で記したように霊体で構成されている為、基本的に酸素呼吸は必要としない
酸素の代わりに大気中の僅かなマナを呼吸で得ることで活動をしているのが妖精である
つまるところマナ濃度が高ければ水中でも活動可能、低ければ大気中でも活動不全に陥る
妖精自身が高純度のマナの塊である為、マナ不足でもすぐに窒息することはないが危険になることには変わらない
なお、マナが大量にある森は妖精にとって天国らしい。妖精が森で生活するのはこの為である
他の妖精種に派生していない原種の一族である為か、他の妖精との交流は最低限のみしかない

【幼体と成体】
妖精(フェアリー原種)は「幼体」と「成体」の2つの形態が確認されている

【幼体】
「幼体」は個体差がほとんどなく、下記に記してあるように【妖精の価値観】の影響もあり
妖精自身にも自分自身と他の妖精との区別がついていない
この形態の妖精は霊体の安定度が低く、よく雲散霧消しかけている
身体を構成する霊体が雲散霧消しかけている姿は淡く光っており、神秘的な光景に見えるが
妖精達にとっては割と大変な事態なのを忘れてはいけない
『核』に問題がなければ、すぐに収まるので気にせず雲散霧消を楽しんでいる個体も存在している
妖精にとっては自身の消滅も遊びの一つに過ぎないのかも知れない

稀に雲散霧消しかけた後、増える個体も存在する
『核』の形成が不十分な生まれたての時に雲散霧消を起こしてしまうと、その妖精は自然へと還ってしまうのだが
いくつかの条件が重なると自分とまったく同じ霊体基質と『核』を持つ「同位体」を創り出すようだ
前述したように「幼体」の時代は自分自身と他の妖精との区別もついてないこともあり
「成体」になって初めて「同位体」人間で言えば双子の兄弟姉妹がいることに気付くのは珍しいことではないらしい

この形態の大きな特徴として「排泄を行うこと」をあげる研究者も存在している
無味無臭の排泄物を排出するのが確認されているが、近年の妖精研究によれば
単に過剰エネルギーを霊体で包んで切り離しただけというのが有力な説だ

【成体】
生まれてから大体10年で妖精は「幼体」から「成体」に変態する
「成体」に近づくと「幼体」の時にはほとんどなかった個体差が浮き彫りになる
「幼体」の時には存在しなかった雌雄の差が出てくるのも「成体」になってからだ
これは子孫を残す準備が出来て、雌雄のどちらになるかその個体の中で定まるのが
「成体」になるということだ、という研究者も存在している
「成体」になった妖精は霊体が安定しており「幼体」のように雲散霧消することはなくなっている
「幼体」とは違い「成体」は霊体維持のエネルギーを大量に消費するため、排泄行為を行うことはない
小さな「幼体」の時とは違い、大きな身体を得た「成体」にとって食べ物に過剰部分は存在しないらしい
余剰水分は汗や小水のようなものとして排出されるが、排出されているのはただの「真水」である

【妖精の光翼】
妖精は自身を構成する霊体の一部を背中から蝶の羽のような形状に展開することで、空を飛ぶこともできる
ただし長時間を飛ぶことは得意ではなく、最大高度も10mと他の飛行のできる種族と比べて低くなっている
その為か基本的に飛ぶことはなく、気紛れや気分転換に飛ぶかどうかのようだ
また長時間を飛ぶのは苦手な妖精であるが、逆に短距離での瞬発力は異常に高い
「妖精の光翼」は妖精自身を構成する霊体の一部であるが、それは言い換えれば高純度のマナの塊でもある
それを利用して「妖精の光翼」をわざと崩壊させ小型のマナ爆発を起こし、それを推進力として高速軌道を行うのだ
ただしこの方法は自身の一部を崩壊させていることでもあるため、連続でも3回程度が限度であり
次に使うには周囲に拡散したマナが自身に戻るまで待たねばならない
あくまで戦闘等の、緊急用に使われる技術である

【女王種】
「女王種」とは妖精郷に一体だけ生まれる特殊な妖精である
死んだ妖精はその身をマナへと還すが。そのマナは「女王種」に還っていくらしい
妖精郷は「女王種」へ還り、「女王種」が産んだ子が新たな妖精郷を創り出す
妖精郷とは「女王種」を中心とした循環社会とも言えるかも知れない

【妖精の繁殖】
妖精は自然に近い種族である為か、性に関して非常におおらかである
「幼体」の頃から「性行為ごっこ」(主に抱き着いたり、裸で遊ぶだけみたいだが)をしていたり
「成体」になれば、気に入った相手を「番い」と定め、下記に記す種族的な価値観の影響からか
「仲間」と「番い」を共有して性行為を楽しんだりする
また、これも下記に詳しく記すことになるが、人間の赤ん坊を浚って子育ての練習することもあるようだ
妖精にとっては「幼体」の期間は子孫が出来ない為、子孫を作る練習ができる期間
「成体」の期間は子孫を残すための期間と明確に区分けをしているらしい
なお、「幼体」と「成体」が性行為をすることは子孫が作れない無意味な行為として
妖精の中でも「変態」という位置づけにされる

子孫の増やし方は人間とほとんど変わらない。父体が母体に自身の霊体情報の一部を流し込み
母体が父体から送られた霊体情報と自身の霊体情報を混ぜ合わせ、『核』が出来るまで
胎内で保護。『核』が出来たら産み落とすようだ
妖精が「幼体」を胎内に宿す期間は個人差もあるが大体3ヶ月程度
一度に産む「幼体」の数は3〜5体が平均という調査結果も出ている

『核』が不安定な生まれたての時期は霊体の維持が難しく、雲散霧消しやすい影響もあり
妖精は一度に多くの子供を産む。ある妖精研究者が知らべた所によれば
妖精の死亡原因のトップが生後半年以内の雲散霧消だったらしい
妖精が性に関しておおらかなのはこの辺りの事情もあるのだろう

【妖精の寿命と死生観】
妖精は「成体」になった後は姿が変化することはない
死期が近づくと「核」が霊体の物質化を維持することができなくなり、雲散霧消の淡い光に包まれていく
その光が強ければ強い程、老いているということになる。人間で言えば皺だ
平均寿命は生まれてすぐ死ぬ個体が多いこともあって限りなく低い
また個体差が大きく、数年で死ぬ個体もあれば数百年以上生きた個体も確認されている
その影響からか死生観も独特だ
妖精は命を「世界という器に注がれた水」と考える
器に注がれた水はそのままでは淀んでしまう。その為に命は循環し、巡っている
それが「命の在り方」であり「自然」だというのが彼らの考えだ
「輪廻転生」の概念に似ているが、雲散霧消して死んだ後、マナとして自然に還る事が約束されている
妖精にとっては概念でもなんでもなく、それが当然のことで疑う余地はないらしい

【妖精(フェアリー原種)の価値観】
「個」と「群れ」の境界がなく、「仲間」と認識した相手に対しては警戒感が非常に薄い
妖精にとって「仲間」は「自分」であり、「自分」が「自分」に酷いことをする筈がない為
「仲間」を警戒する必要がないと考えるのだ。「仲間」は「自分」なのだから、と
しかし、それは同時に「仲間」が「自分」に対して、これくらいしても問題ないと考えてしまえば
「自分」がそれを「仲間」にしても問題ないと考えてしまうということでもある
妖精に「仲間」と認識された人間は度々その被害にあう
代表的なものは「取り換えっこ(チェンジリング)」だ
妖精が生まれたばかりの赤ん坊を浚い、数日隠してから人間の元へ戻す
妖精にとってはちょっとしたお遊びや子育ての練習であるが、人間にとっては災厄である
しかし妖精は「自分」が楽しんでいるから「仲間」である人間も楽しんでいるに違いないと考えるのだ
「仲間」と認識された人間にとってはいい迷惑である
それでは逆に妖精に「仲間」と認識されない、「他人」相手の場合はどうなるのだろうか?
答えは「存在の完全無視」である
妖精は「他人」と定めた存在に対して驚くほど興味を持つことがない
「他人」の中でも「敵」ならば戦闘行動を行う必要がある為か、多少の反応を示すこともあるが
ただの「他人」である場合、まるでその場に存在していないかのような扱いをするのだ
妖精にとって認識すべきは「仲間(自分)」であり、「自分(仲間)」こそが彼らの世界の総てなのだ

【妖精の子供の作り方(1日コース)】
・母体、父体となる妖精が自分の霊体の一部を溶かして掛け合わせます
・核が形成され、安定するまで保護します。決して遊びに行ってはいけません
・約1日で幼体の妖精が生まれます
※急ぎや突発的なノリで作る場合です。そうでない場合は普通に交尾をして時間をかけて産みましょう

【妖精の部族】
妖精には大きく3つの部族が存在する
「クロト」「ラケシス」「アトロポス」の三部族である
「クロト」に属する妖精と「ラケシス」に属する妖精は伝承で語られるのみで現在は確認されていない
「アトロポス」に属する妖精に滅ぼされたとも人間を嫌って隠遁したとも言われているが真実は未だに謎のままだ

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