【R-18】シュテルとシュルクは遭難した島で貴方たちと生活するようです【安価・あんこ】

世界は……一人の神によって崩壊された！
　
　人は争い、獣は堕ち、植物は枯れ果て、他の神々はこの世界を見放した………
　
だが……人類は諦めなかった！
争いは競わせ、堕ちたものは理性を取り戻させて、枯れたのならば再度咲かせてみせましょう、淑女の花道………
　
この物語はそんな荒廃した世界で希望を忘れない淑女達の愛と勇気と闘争のお話である………
　
　
？？？『ち、ちこくちこく〜！！早くしないとアイツにまた嫌味を言われちゃう！！時計の針が1時間ずれてたなんて気づかなかったよ〜』
　
こんにちは！私はラッコ！貝を割るのがちょっと得意な普通の女子大生！
今日は友達……兼ライバルと試験の付き添いに行ってもらう約束してたんだけど、少し遅れちゃったみたい！
急いで行かないと怒られちゃう！
　
ラッコ『はぁ…はぁ…！ごめーん！ジーコ待ったー！？』
　
ジーコ『………1時間の遅刻……電話を鳴らしても出ない！どうなっていますの！？やっと連絡が来たと思ったら。ちょっと待っててマカロンロン！なんてふざけたメール寄越しやがって！』
　
ラッコ『ごめんごめん。お詫びにさっきそこで買ったよっちゃんいかあげるからさ……』
　
ジーコ『ぶっとばすぞテメェ！』
　
ジーコは怒りっぽいなぁ。口調崩れてるし。
彼女はジーコ！世を賑わせている淑女ランカー…第6位【鉄壁】の二つ名を持った半竜淑女なのです！
ちょっと怒りっぽくて口調すぐ崩れるけど良いお友達であり、ライバルでもあるの！

ジーコ『コホン……まぁいいですわ、今日は貴女のランカー試験、予定の3時間前に到着予定だからまだ間に合いますけれど……調子はどうでして？』
　
ラッコ『うん……大丈夫！昨日お母さんの作ったシメサバの押し寿司とカルーアミルクを食べて元気満タン！調子ばっちしだよ！』
　
ジーコ『(カルーアミルクは果たして良いのだろうか……)』
　
ジーコ『ま、いいわ、歩きながら話しましょう。よっちゃんいかをお寄越し』
　
ラッコ『(食べるんだ……)うん、ところでさー、今日の相手って誰だっけー？』

ジーコ『…………はぁ』
　
む！これ見よがしな溜め息なんて嫌な奴！仕方ないじゃない！ここ最近師匠とずっと戦闘訓練ばっかだったんだから！
　
ジーコ『よいこと？今日の相手はいつもみたいに単純な力押しで勝てるような相手じゃないって事を覚えておきなさい。』
　
ラッコ『う……わかってるよ……で、どんな淑女なの？』
　
ジーコが口煩く細かくておかんみたいなのはいつもの事だけど、今日はいつも以上に重いなぁ。
　
ジーコ『……【関西】のまろまろ…重力を操り関西的なツッコミをしながらその力で押し潰してくる…直接的な力を持つあんたとは相性が悪い相手ですわ…』

ラッコ『……！』
　
ランカー第5位……飄々とした態度と裏腹に戦闘では容赦なく相手を捻り潰すあの…！
　
ジーコ『着きましたわね…ともかく中に入って軽くウォームアップしましょう。対策はそのあとですわ。』
　
ラッコ『う、うん。』
　
？？？「さいあせー。チケットいかぁーっすかぁー」
　
ジーコ『ナタさん、こんにちは。今日はこっちのランカー試合の付き添いですわ、通らせて頂きますわね？』
　
ラッコ『ども…』
　
ナタ「あん？おーう、いけいけどーぞー」
　
適当すぎないかなぁ……
中に通してもらうと、客席に繋がるドアを過ぎてエレベーターで上階に向かう。
4階のトレーニングルームで軽く体を動かしてこの後の試合に備えるんだ！
　
ジーコ『ふぅ、とりあえずこのくらいにしておいて……ラッコ、改めて聞くけど、淑女ランカー戦のルールは大丈夫ですの？』
　
ラッコ『し、失礼な！これでももう何年もファイターやってるんだよ！当然！』
　
そう、もう少ししたら私はリングに立つことになるのだ。
淑女ランカーバトル……それは、ただの殴り合いではない、優雅に……そして華麗に、時には大胆に、淑女としての身を忘れずに…尚且相手を落としていく世界中で繰り広げられている戦いなのだ。
ルールはそこまで難しくない、相手を殺さなければ他は大体なんでもアリだ。
　
ジーコ『そう…それならよいのだけれど……』
　
コンコン
ん？誰だろ
　
ジーコ『どなた？』
　
？？？『よーお、調子はどんなもんかと見に来たでぇ。』
　
ジーコ『！！あ、あなたは……！』
　
ラッコ『え？え？え？ま、まさか！』
　
？？？『そう、そのまさかや……どうもこんにちは、君が対戦相手のラッコっちゅう子か、ワイは………まろま………嫌々、まろまろってなんやねん、まろうど……』
　

　
　
まろうど『淑女ランカー第5位、【関西】のまろうどや、よろしゅうな！』
　
　
　
次回
ラッコ『どうしよう！対戦相手が控え室に来た！なんで？どうしてぇ？ジーコもなんだか怒って見てるみたいだしどうなってんの！』
ジーコ『次回、淑女ランカーラッコ！その貝は脳天を割る力！』
『次回もまた見てね！』


続きません