人間は須く「何か」を消費し存在し続ける。金や物資、果ては命。然し、何れも限界は存在する。
では、消費した存在を埋めるにはどうすれば良いか?答えは簡単である。創り出せば解決する。
金なら鋳造し、物資なら造れば良い。為らば、「命」はどうすれば良いか?
家畜なら簡単であろうが、「人間」ならばどうするか。
その問に対する、狂気に染まった答えは科学者たちが導き出した。


「人間も造り出せば良い」


創造主にすら思いもよらぬだろう狂気の答え。
科学の粋を集めて造られた狂気の産物。
「人造(クローン)人間」
偶然にも●●●の遺伝子情報を手に入れ、様々な科学分野が発達したが故の禁忌の果て。
当初は難航していたが、軈て成功し、遂に誕生に至る。
そして、遺伝子を改良し、生まれた原初の個体
原初の個体の遺伝子を元に様々な分野に特化した第一世代。
第一世代の遺伝子情報を元に量産された第二世代。
更に改良を重ね、戦争に特化した第三世代。
彼ら、彼女らは幾多の戦争に投入され戦果を挙げ続けていた。
特に、第一世代の能力は高く、一騎当千と言うべき強さであった。


後発の素体となり、どんな状況下でも変わらぬ戦闘能力を有するTYPE-1
陸上戦に優れ、防御障壁を発生可能で驚異的な防御力を誇るTYPE-2
空中戦に優れ、音速すら超える圧倒的な速度で戦場を駆け抜けるTYPE-3
水中戦に優れ、艦隊に匹敵する膨大な火力を所持するTYPE-4
運動神経、反射神経に優れ、自己再生能力を保有し生存性を極限までに高めたTYPE-5
生体レーダーを有し、様々な特殊能力を備えるTYPE-6
接近戦に優れ、万物を切り裂く剣を持つTYPE-7
遠距離戦に優れ、どんな距離であろうと狙撃し撃ち貫くTYPE-8
人間としての感情を全てを排し、戦闘そのものに特化したTYPE-9


彼ら、彼女達は各地の戦地で伝説となる程の戦果を叩き出し、一部の者には英雄視すらされていたが、ある時期を境に表舞台からは姿を消し。
やがて、第二世代型人造人間が登場し、彼らの伝説も風化して失われた。
第二世代型人造人間の登場から数十年後、性能をアップデートされた第三世代型人造人間が登場して、戦争は加速度的に行われるようになり、
人々は自動販売機のボタンを押すような手軽さで戦争を起こすようになってしまった。
更に時代は進み、創造神が現れ、魔獣が各地に蔓延り、戦争は無くなる事は無いが、人造人間たちの戦う対象が人間から魔獣へと変わりつつあった。
神々はこのような愚かな人間に怒りを向けたのだろうか?それは誰も知らない。

このページへのコメント

作成、お疲れ様です。

人類の狂気の産物。平和な世の中なら糾弾されるべきものですが、今の末世ならそれもなく、どころか賞賛する者も多くいそうですね。
ゴローさんはTYPE-5かな。

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Posted by 九尾葛葉 2016年10月08日(土) 18:56:07 返信

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