ある意味、それは解体とも言えた

 抱きついていた手と足が快楽によって力を無くした後が本番だった
自由になった男は、貴女……ベルカナの服を剥ぎ取り
全身を愛撫し、傷を愛し、舐め
体の隅々まで調べ、弱点を探り、その弱点を執拗に攻め、開発し、同時に他の弱点を探し
女が飽きないように廻し
汗で全身が滑るまで狂し、少しの刺激で腰がはねるように快楽を注ぎ込む
口付け、指、舌……雰囲気、その全てで女を高め、男を使わずにドロドロに溶かす

「あ、も、焦らすの……やぁ」
徹底的かつ執拗、そう表現されてもおかしくない責めに苛まれ、理性的な思考の出来る状態とは程遠く
量の眼からは止まること無く涙が、だらしなく開いた口からは、涎が糸を引きながら零れ落ちる
同様にまだ男を知らぬ秘所も、既に異物を受け入れる準備だけは整っていた。

 褐色の女……ベルカナは処女ではあるがそれなりに快楽を知っている
だから『いかせない』『いく寸前で快楽をとめて生殺しに弄ぶ』
いかせずに焦らして焦らして……余裕が完全に無くなった朦朧とした所で

だというのに、目の前の男――――ホルスは自らを突き入れる事もなく
上り詰めそうな所で止めては引かせ、再び上げては落としと繰り返していた
そんな責め苦が続けば、必然的に意識に空白が生じる
余裕も失せ、周囲の認識も、己に与えられる快楽さえも曖昧になった瞬間
「ひ、ぁ――――っ!!?」
浅くではあるが、己を掻き分けて異物が来た

 指を膣口に浅く突き入れ、奪う
痛みは極力抑え、中を広げる事に専念する
無論、女に奪った証拠として一旦指を引き抜き、その証を指で舐めて
「可愛いよ、ベル」
そう囁いてやる事も忘れてはいけない
……実際に少しとはいえある痛みを耐える女の姿はかわいい物なのだ

体が慣れている上、いく寸前に高められたその体に衝撃が走れば痛み混じりの感覚でもいってしまうものだ
それをきっちり女に焼き付け、躾けるのが男の仕事と言える……嵌め込むのだ
びくりびくりと腰を、体を震わせ男を潤んだ目で見る女に笑いかけホルスは
また指先を多少慣れた膣口に静かに埋めた……女の嬌声とともに

痛みはほんの一瞬
けれど、感覚と情欲を高められた現状ではそれすらも達する為の刺激として充分
自身を慰める時のそれより遥かに強い快楽と、鈍い痛みに全身を震わせて
けれど何かを期待するような目で、彼の笑顔と伸ばされた指先の行先を眺め、察して――――
「ゃ、まだ、イっ――――!」

 膣を指先で少しづつ広げ、中をゆっくりとこすり、快楽である事を女の体に教え込む
いずれもっと太い物が入るのである、広げてやれば女は順応する
胸を、乳首を、脇を、唇を、背中を……空いている手と口で蹂躙し、啼かせる
快楽に狂いながらならなおの事順応する、何度でも叫ばせ、腰をはねさせ、頭を狂ったように振らせて
先ほどと違い「膣内に何かある状態でいく事を体に刻み込んでやる」
更に子宮口を指先でもみ……そこもじっくりと開発する
女の体を男に狂うように躾ける
耳元で囁きながらだ
「淫らな体だ、私の好みですよ」「獣みたいですね?ほら、もっと啼いてください」
「汁気が多いですね……水でも飲みます?」「あ〜あ、後で布団干さないとですね」
女に口付け水を飲ませ、舌で蹂躙しながら、指先で、乳首を、膣を苛めて……優しく壊しつくす

一人遊びの最中、中に指を入れて動かしたこともあった
けど、いま自分がされているのは『開発』だ
自覚できていなかった肉体の感覚を強引に教え込まれ、刷り込まれ、目覚めさせられていく
彼の指が膣内をゆっくりこすりあげる度に腰は跳ね、喉奥は音を奏でる
一体どこにこれだけの水分があったのかと思うほどに結合部から露がこぼれ、彼の寝床に大きな染みを作っていく
指が動く度に感覚が打鍵され、達する毎に膣は収縮して彼の指をより強く認識させる
手前から奥へと、内部を開発しながら進んでいく指は最奥へと行き当たり、入り口を先端で揉みほぐしにかかってくる
「……ぁ゛っ、あ゛あ゛っぁ゛ぁ゛!」
もはや艶とは程遠く、獣の咆哮じみた声が響き渡り、腰だけではなく全身を乱れさせてよがり狂う
遠慮も加減もなく指が奥底を苛む一方で、耳元で聞こえる囁きと空いた手による愛撫が更に襲いかかれば――――
結果として何度も何度も潮を吹き上げ、思考すらもまばらに散って沈んでゆく
時折強引な形で口移しによる水分補給が行われるが、それすらも舌を絡めて行われるのだからたまったものではない
そうして嬲られ、奏でられ続け、気力も体力も底を付きかけて反応鈍く、脱力し――――

 力尽きる寸前、全身の力が抜けた時に
女の上に今一度覆いかぶさり、緊張する前に改めて男で貫く
「ん……は、あ……ぁっ」
最後の体力を絞りつくさせるように太さと固さ、コレまでの開発したすべての快楽を膣内で目覚めさせ
『嵌める』
今回は一回でいい、一回でとどめは十分
正常位で指で探り、開発したすべての場所を順繰りに突き上げ残した女の体力を最後の一滴まで燃やし尽くさせ
クリトリスを指で転がし、コレまでで一番の快楽と共に子宮に注ぎ込み……堕とす
「……ふぁ、あああ゛あ゛っ!!!!」
雌の断末魔が響き……静かになる

そのタイミングを見計らって、最も待ち望んでいたものがやってきた
初めて突き込まれた男のそれは、生娘であればまず苦痛を感じる立派なもの
しかし男が施した調教によって開発され、柔らかく調理された肉の筒はさしたる抵抗も無くそれを受け入れ
突き上げられる快感に収縮し、型でも取るかのように密着して快楽を残さず伝えようと試みる
そこへダメ押しとばかりに陰核を刺激され、締め付けた拍子に男が震え、中でびくんと跳ねた
最奥に押し付けるようにして腰を捕まれ、子種の最後の一滴まで己の肚へと注がれてゆく感覚を覚えながら
女の意識は途切れていった

 引き抜き、音を立てて漏れ出す白い液体を見ながら、息を整え
堕ちた女の頭を一撫で、薄絹で女の肌を多い、朱色の杯で水を飲んで起きるのを待つ
部屋にわざと女の目に映るように乱暴に脱がせた女の服と下着と男の服
とある涼しい秋口のある小屋の夕暮れであった

このページへのコメント

完成しました〜合作ありがとうございました
うん、コレデヨイ

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Posted by ホルス 2016年09月18日(日) 21:05:05 返信

そりゃもうこんな事されたら離れられなくなるよね……!
ということで私からの視点というか、描写も追記しました

やらしさを損ねてなければいいな……!

0
Posted by ベルカナ 2016年09月18日(日) 21:00:36 返信

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