【R-18】シュテルとシュルクは遭難した島で貴方たちと生活するようです【安価・あんこ】 - 未熟な兎は籠にて跳ねる
XXXX年XX月XX日(X曜日)

今日は12歳の誕生日です。先生たちがおいしいケーキをくれました。
甘いイチゴのケーキです。お口がとろけちゃうかと思いました。

今日のお勉強は数学と国語でした。
数学は三角測量のテストです。ギリギリで赤点回避しました!セーフです。
難しいけど重要な事です。頑張って覚えます。

国語は文字をひたすら覚えるいつものアレです。
どうして私はアホなのでしょうか。全然進歩が無いです。辛いです。

そういえば新しい7番の先生の喉がおかしかった気がします。
多分風邪かな?カラオケ疲れとはちょっと違く聞こえる。大丈夫かなぁ。

プレゼントのウサギのぬいぐるみはもふもふです。気持ちよく眠れそうです。
明日もいい日になりますように!










『・・・はー、いつ見てもメルヘンなお嬢さんだこと。こいつの日記何年間これだっけ?』
「4年前から飼育してるわけだから、そのころからじゃねぇの?」
『はー・・・飽きないねぇ。頭ん中身わたあめでできてるんじゃないの?』
「違いないwww」

研究所の一室。白衣の男女が名前の書かれた日記帳を手に談笑している。
書かれている名は、『アビニィ』。

『ほんと、この失敗作にいくらかけてんのよ。確か物好きなお偉いさんが買ってるんだっけ?あの兎』
「箱舟計画っていったか。当初の目的である戦闘異能者の量産とはいかなかったけど、あんな通訳ツールの代替品によく金かけたよね。そのお偉いさんは」
『ま、合理的なんじゃないの。余計な戦闘になる可能性を減らしながら、肉盾と性欲処理もできる便利な道具って考えればね』
「とはいえその教育と洗脳にこうも時間がかかるのはナンセンスだけどね。外部の人間雇って自作自演の救出劇までする必要性あるかい?」
『オーダーが人間を尊敬する従順なペットなんだからしょうがないでしょ。多少の演出は必要だわ』
「僕らは研究者で演出家じゃないってのをお偉いさんたちは忘れてるのかね」
『それはほんとよね。あーもう、いっそのこと圧縮学習装置とか催眠装置に放り込んでやりたいわ!』
「同意だね。未完成で人格に問題が出る危険性があるのが残念でならないよ」

『・・・そういえば、新しい7番の先生の状態ってわかる?』
「ん?ああ・・・風邪気味で早期入れ替えになってるな。それがどうかしたか?」
『・・・やっぱ気味悪いわね。獣人って奴は』
「?」